第3回ポケモン竜王戦を見て感じたポケモンバトルの複雑さと楽しさ

第三回ポケモン竜王戦決勝アイキャッチ

2018年1月14日、第3回ポケモン竜王戦が行われました。

私用があり途中からの観戦となりましたが、ゲームとカードの両部門とも激しいバトルが繰り広げられていましたね。

今回は公式で初めてシングルバトルが採用されたゲーム部門について。ポケモンバトルの複雑さと楽しさ…それが凝縮されたシーンがいくつもあったので振り返りたいと思います。

第3回ポケモン竜王戦 準決勝

カミツレ選手

青コーナー トレーナーネーム「カミツレ」選手

赤コーナー

赤コーナー トレーナーネーム「Maid Saber」選手

注目したのは1勝1敗で迎えた第3戦の試合終盤。ジュペッタとギャラドスが対面した場面です。

この場面は実況・解説席に居たバトルディレクターの森本茂樹さんも理解が追いつかないほど複雑な状況でした。

「カミツレ」選手 「Maid Saber」選手
カプ・テテフ(ダウン) ツボツボ(ダウン)
マンムー ネクロズマ(ダウン)
ジュペッタ ギャラドス

カミツレ選手は体力満タンのマンムーが控え、一方Maid Saber選手は「りゅうのまい」を一回使用した状態のギャラドス1体。

残数で見ればカミツレ選手が優位ですが、「りゅうのまい」を使用しているギャラドスはマンムーに対して先制攻撃することができ、実質的にはこのジュペッタVSギャラドスを制した方が勝利し、決勝戦へ進出するという展開です。

一見「どうなるのか!?」という状況ですが、実はこの次点で既に勝敗は決していました。

ジュペッタVSギャラドス

ジュペッタ側のカミツレ選手は、明らかにその「勝ち確定」を理解した上で行動していました。この大舞台、シニアカテゴリ(2002~2005年生まれ)の選手とは思えない判断力です。

それでは、「勝ち確定」の状況を整理していきます。

  1. ジュペッタはメガシンカすることで特性「いたずらごころ」により「みちづれ」を先制で繰り出すことができる
  2. ギャラドスは「みちづれ」されないために「りゅうのまい」を繰り返し使用する(みちづれのPPは最大8)
  3. ジュペッタは「シャドークロー」を選択すれば後攻となり、みちづれの効果を残したまま安全に攻撃することができる
  4. みちづれ→シャドークロー→みちづれ…を繰り返すことで安全にギャラドスを倒すことができる

と、いうことです。シャドークローのダメージを見る限り、5~6回でギャラドスは倒されていましたね。

結果的にMaid Saber選手がカミツレ選手のプレイミスを祈ってみちづれ状態のジュペッタに攻撃を仕掛け、試合終了となりました。

ポケモン竜王戦解説席

左からはじめしゃちょーさん、森本茂樹さん、香川愛生さん、石川賢利さん

実況・解説席では「Maid Saber選手は最後の対面でどうすれば勝てたのか?」ということが議論されておりましたが、勝敗が確定していたことに一番早く気付いていたのは女流棋士・香川愛生三段でした。すごい。

僕がジュペッタ側なら「メガシンカしなければ”いたずらごころ”が発動せずに、鬼火が当たる…!」とかいう意味不明にリスキーなことをやりかねないです。カミツレ選手の冷静な立ち回りは見事でした。

Maid Saber選手はこの対面になる前の段階で、例えばツボツボを温存する作戦もあったのかなと思います。タラレバです。

補足
”いたずらごころ”は悪タイプのポケモン相手には補助技が無効になってしまうデメリットがあります(ギャラドスがメガシンカすると水/悪になる)

第3回ポケモン竜王戦 決勝

カミツレ選手

青コーナー トレーナーネーム「カミツレ」選手

第3回ポケモン竜王戦ナイン選手

赤コーナー トレーナーネーム「ナイン」選手

決勝戦については、ぜひ3試合とも動画でご覧いただきたい。

一勝一敗となり、優勝をかけた第三戦は赤コーナー「ナイン」選手が圧巻のプレイングを見せます。

試合途中で思わず、”ナイン選手が勝つだろうな”と思わせられる見事な読み・動きです。

しかし、ポケモンバトルは1手で勝敗が変わってしまう。そんな恐ろしさがよく分かるバトルでしたね…。

「カミツレ」選手 「ナイン」選手
カプ・コケコ(ダウン) ゲンガー(ダウン)
マンムー(ダウン) イベルタル
ルナアーラ アーゴヨン

第三回ポケモン竜王戦決勝

マンムーとゲンガーが共倒れになったあと、カミツレ選手はラスト一匹である「ルナアーラ」を、ナイン選手は「アーゴヨン」を選出しました。

このとき、ナイン選手が「あっ、間違えた」と自分の判断ミスに気付いたシーンはとても印象的です。

ご本人のTwitterを見る限り、この選出が最大のミスだったと振り返っています。

出し間違え、そして「めいそう」をしてくるのでは?という深読み。

実際にカミツレ選手は「さいみんじゅつ」を選択していましたから、アーゴヨンとの対面で「めいそう」を積んでイベルタルを倒そうと考えていたのは間違いありません。

ここで「とんぼがえり」を使用したこと自体はミスではないと思います。

ナイン選手の動きは素晴らしかったし、同じポケモントレーナーとして尊敬します。

そして、不運な要素もあったのに「ワンチャンス」を活かして逆転勝利をおさめたカミツレ選手には

アッパレ!

としか言いようがないですね。

お二人とも、お疲れ様でした。

カミツレ選手、優勝おめでとうございます!

注意
動画内では参加者の本名が出ておりますが、Google検索結果などの影響を考え本記事ではトレーナーネームにて記載させていただいております。